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●保護者の声
高校留学OBOG保護者パネルディスカッション「我が子の帰国子女受験」
去る3月9日(日)、ICCの高校留学OGOB保護者によるパネルディスカッションが行なわれました。当日は3名の皆さんに各自の帰国子女受験を語ってもらいました。
会場:青山こどもの城

「パネリストの皆さん(左から円谷さん、上杉さん、石川さん)」
ニュージランド高校留学OB石川雄三くんのお母様(以下、石川さん)
留学期間: 2001年1月〜2002年12月
留学先: オークランド・バーケンヘッド高校
進学先: 2003年4月より中央大学・商学部へ進学
ニュージーランド高校留学OG上杉典子さんのお母様(以下、上杉さん)
留学期間: 2000年4月〜2002年12月
留学先: オークランド・リンフィールド高校
進学先: 2003年4月より学習院女子大学・国際文化交流学科へ進学
オーストラリア高校留学OB円谷俊明くんのお母様(以下、円谷さん)
留学期間: 1999年4月〜2001年12月
留学先: メルボルン・エルウッド高校
進学先: 2002年2月よりメルボルン大学Science専攻へ進学
(学習院大学・理学部にも合格)
進行役: ICC高校留学アドバイザー 須山 明恵(以下、須山)
助言者: ICC進路アドバイザー 瀬戸 篤(以下、瀬戸)
Q. 進路についてお子さんと話し合いを始めたのはいつ頃ですか?
A.
石川さん: 私は最終学年になる前の11月に息子が一時帰国したときに話し合いました。そこで本人が受験を希望している大学をリストアップして、そのいくつかを下見させたりしましたね。
上杉さん: 進路については、本人がニュージーランドに高校留学する時点で「英語圏の大学か、あるいは帰国子女枠がある日本の大学のいずれかを進路にする」という前提で出発しました。具体的に英語圏を受けるのか、日本の方を受けるのかを決めなければならなくなったとき、アメリカやイギリスの入試制度に関する知識が乏しかったことやアメリカは卒業までに4〜6年もかかる、という話を耳にしたこと、加えて本人の学力が(英語圏の大学でのハードな勉強についていけるほど)十分でない事情もありまして。また長い人生を日本で生活するためには、日本の大学に進学した方が望ましいのではないかと判断して、高校2年の頃から帰国子女受験をするという方向で話を進めていきました。
円谷さん: 当初、本人のなかでは6対4の割合で日本の大学へ進学することを考えていたのではないかと思います。私も本人が高校2年生のときに瀬戸先生の帰国子女受験の講義を聴いておりまして、心づもりはしておりました。また息子は理系を希望していましたので、帰国子女受験で専門用語に困らないようにと、日本の高校1年から3年までの物理や科学の参考書をドッと送りました。それが帰国子女受験の準備とすれば、おそらく高校2年生の終わり頃だったと思います。
しかし結局はその参考書を見る暇もなく、机の上に積んであるだけだったと聞いております。実際には駿台の帰国生受験データ集が夏の7月くらいに出ますので、それを入手しました。そのデータ集が出た段階で「さて、どこが受験できるだろうか」と本腰を入れた感じでした。息子の希望する理系は門戸が狭く、単身留学生でさらに物理関係で受け入れてくれる学部は少ないんですね。ですからデータ集をもとに受験可能な学部をチェックして、場合によっては・・・早稲田大学でしたが…成績表を持って受験資格があるか相談に行かなければならない学校もありました。その他には入試要項が出た段階ですぐ取り寄せるなど、実際に動き出したのは7月にデータ集を手にして、現実に受験できる大学を選び出してからですから、夏以降だったというのが本当のところだと思います。
須山: やはりお三方とも高校留学をする前からある程度「進路はどうしようか?」という話し合いを持たれていたようですね。それが具体的な話となるのが高校2年が終了して一時帰国した時点、さらに本格的に志望校を選択し始めるのが高校3年の6〜7月あたり、ちょうどデータ集が出揃う時期、というのが一般的なのだろうと思います。
Q. 最終的に日本の大学へ進学を選んだきっかけは何ですか?
A.
石川さん: うちは高校2年生の2学期が終了した時点で留学しましたので、現地では2年間しか勉強できませんでした。そうした事情と本人の実力不足もあり、現地の統一試験であるバーサリー(注:ニュージーランド全国統一大学入試資格試験の意)が受験できなかったため、海外の大学を受験するということは高いハードルすぎて、選択肢には入っていませんでした。ですから「日本の帰国子女受験」で家族全員の意見は一致していました。
上杉さん: 「長い人生、日本で生活する方が多くなるだろう」、と日本の大学を選んだわけなんですが、本人は中学を卒業してすぐニュージーランドへ渡りましたから、「1回日本に帰ってゆっくりしたい」というのが本音のようでした。「とにかく日本の大学がいい」と強く希望しましたので、結局帰国子女枠で受験することを選びました。しばらく日本でゆっくりして、また次の段階に進みたいというのであれば(海外という選択肢も)それも考えていますが、今のところ本人の様子を見る限り、それはないみたいですね。
須山: ICCの留学生の方を見ていますと、帰国子女受験で日本の大学にいったんは進むんだけれど、「在学中にもう一度、交換留学の制度などを利用して海外に出てみたい」とか、もしくは日本の学校を卒業したあとに「自分の力で海外の大学や大学院で勉強してみたい」という卒業生の方が多いように思いますね。
Q. 円谷くんは海外と日本の大学両方受験し、両方合格したわけですが、その結果、海外の大学を選んだ決め手はあったのでしょうか?
A.
円谷さん: 最初は6対4で日本に戻りたいという気持ちが強かったのではないか、と察しているんです。それは何故かというと「物理関係を勉強するにはどの国でもいい。自分に力を付けるには英語圏であろうと日本であろうと変わりないから。(物理に関する)基礎的な知識はオーストラリアで学んだので、専門的な知識は日本で学んでもいいし、オーストラリアでも別にアメリカでもいい」という考え方を持っていたようなのです。それにデータ集を見るまで「(日本の)国立なら門戸が少し広いかも」と楽観視していたんです。
ところが実際にデータ集を手にして、現実に受験できる大学を調べてみると、逆に国立大学で単身留学生を受け入れてくれるところが非常に少ないことが分かったんです。そんな現実と向き合っているうち、本人は「日本の社会の閉塞感」のようなものを感じたんではないでしょうか、「こんなに(日本の社会は)まだ開かれていないんだ」と。日本の教育界の門戸の狭さにがっかりした、といいますか、それがきっかけで6対4の比重が逆転して、「逆にオーストラリアの方が門戸が開かれている」というふうに徐々に変わったように思います。最終的にはVCE(注:オーストラリア・ビクトリア州の大学入学資格試験の意)の結果…実際には1月にならないと正式結果は出ないのですが、自己採点である程度手応えが分かりますので、それを踏まえて「僕はオーストラリアの大学に進学するかもしれない」という方向に変わっていきました。
須山: 補足説明として、やはり理系となると単身留学生を受け入れる大学は少なくなるのでしょうか?
瀬戸: まず帰国子女受験希望者の比重を考えると、理系志望者はおそらく全体の1割から2割にも満たないと思います。ICCの留学生に絞るとその割合はもっと低くなるでしょう。また受け入れ側に目を移しても、確かに国立大学は門戸が狭いのが現状です。首都圏の国立大学は元々難易度が高く、帰国子女生でなくとも門戸が狭いのですが、その滑り止めとなるべき地方の国立大学が、単身留学生を殆ど受け入れていないのです。
Q. では具体的に受験準備に入ったとき、ご家族の方はどういったサポートをなされたのでしょうか?
A.
石川さん: 6月頃に本人が希望する大学の一覧表を作って、各大学に「入試要項はいつ出るのか」ということを問合せ、確認しました。そして配布される時期に合わせて入試要項を揃え、受験に備えました。うちは高校1年を終えてからの留学だったので、(願書提出に際し)日本の高校の成績証明書も必要だったのが少し大変でしたね。
上杉さん: うちは生まれも育ちも関西なので、はじめは大阪の大学を考えていたのです。それが去年急遽、上京することになったのです。そうした事情で関東の大学に関する知識も少なく、どちらの大学が良いのか皆目検討がつきませんでした。それで4月頃からありとあらゆる大学の学校案内を取り寄せました。数にして200校余りあったでしょうか。それがまず大変でした。子供の方も大学進学のための準備としてバーサリー(注:ニュージーランド全国統一大学入学資格試験の意)を高校2年と3年時にそれぞれ4科目受験したのですが、あまり良い結果ではありませんでした。TOEFLも勉強しなければと参考書も送ったのですが、実際は机の上に積んである状態だったようです。
円谷さん: 「入試要項を取り寄せるのは私の役割」と思って準備しました。しかし、本人もインターネットを通して学校案内や受験情報をドンドン仕入れているんですね。前年度の要項などは全てインターネット上に公開されていますので、大体の仕組みが把握できますし、今年度いつ頃配布されるかも告知されているんです。それに現地の友達同士で情報交換されていたり、過去のデータ集も回っていたりしていたようだったので、何もかもを現地に送るということはしませんでしたね。もちろん当年度の要項が入手されたときはすぐに現地へ送りましたが。ただ内容のほとんどを本人は既に把握していたようです。今はインターネットをドンドン駆使する時代だと思いますので、その辺りは子供たちも心得ていて、難なく情報を入手しているんですね。
あと書類を出す段階で、本人が志望動機を書いてくるのですが、これには少し手間取りました。留学しているせいか、めちゃくちゃな日本語で書いてくるのです。ですから、まず先にメールで下書きを送らせてチェックしていました。また要項も2部入手して、日本と現地それぞれが持っている体制にしました。そうすると不備な点も具体的にアドバイスできますので便利でした。
須山: 今はインターネットが普及していますので、大学側もネットでの問合せ対応もされています。皆様もそうしたネット活用をされることも今後必要だと思われます。それから学生さんの方で大学側に直接コンタクトを取って「受験資格がある」と回答されればほぼ問題ないのですが、「微妙だな、判断がつかないな」と思われる大学については、保護者の方が大学へ状況説明されて受験の可否をご確認いただく必要もあるかと思います。
TOEFLに関しては、やはりスコアが良ければご本人にとってプラスアルファとなりますので、TOEFLのスコア表を提出書類に添えて送りたい、と希望される方も例年多くいらっしゃいます。ところが受験してスコアも高いはずなんだけれど、スコア表が届かなくて願書提出に間に合わない、という方もみえるんですね。受験してからスコア表が手元に届くまで、早くても1ヶ月、遅くなると3ヶ月くらいかかってしまうこともあります。ですからTOEFLのスコア表をもれなく添付したい場合など、前もって受験までのスケジュール表を立てて、出願のタイミングを把握して、そこから逆算してTOEFLを受験しておくのが非常に効率的な方法だと思います。
Q. お子さんが受験するにあたって特に気をつけた点などはありますか?
A.
円谷さん: うちは「(日本と海外の大学受験)2本立てで行きましょう」という話で進みましたので、逆に虻蜂取らずにならないために、「受験の時期までは留学に軸を置きなさい」とアドバイスしていました。もし全て失敗してもまたそれはそのときであるから、軸足はきちんと留学生活に置けるよう、VCE(前述参照)も受験できる形にしておくことに気を使っていました。
上杉さん: うちの娘は帰国子女受験のため、当初は3回日本へ帰国することになっていたのです。それに加えてバーサリー(注:ニュージーランド全国統一大学入学資格試験の意)も受験していましたので、日本と現地の受験を両立させることがものすごく大変でした。ですから本人にはうるさい程、「現地での試験もきちんと受けて提出物も出しながら、日本の受験に備えなさい」と事あるごとに言っていましたね。
石川さん: 受験票が届くまでが私の責任だと思っておりましたので、出願するときに提出書類に洩れがないか、提出期限に間に合うかどうか、などには随分神経を使いました。息子に送るべき書類を指示したり、実際送ってきた書類に不備があるかをチェックしたり、記入漏れなどがあれば現地へ即座に返送したり…その点はとても大変でした。
須山: お子さんは現地で生活しているので、イマイチ危機感を感じにくいようです。「書類を依頼すれば学校はすぐに用意してくれるもの」「書類を送れば、翌日ぐらいには日本に着いて家族が期日までに提出してくれるもの」と楽観的に考えがちなのです。
具体的な例として「あさってが提出期限というのに、まだ子供から提出書類が届かないんです。どうしたら良いのでしょうか」とICCに問合せが来ることもあります。その頃になると(実際に認められているか別として)書類の写しをFAXしてその場をつなぐことぐらいしかできなくなってしまうんですね。いかんせんお子さんだけに書類を任せてご家族とだけやり取りをしていると、どの段階で洩れてしまったのか、把握できないこともあるのです。
ですから保護者の皆さんの方で書類ができたら、ICCの担当者にもお知らせいただき、また同じ書類を現地カウンセラーにも渡しておくことをお勧めします。これを実行することで、いつどんな書類が期限になるのかを複数が管理できれば「いついつまでに来るべき書類が来ていない」という事態を回避できるきっかけになります。
また「要項を2部取り寄せて日本と現地それぞれ手元に置くことで、同じレベルで話ができる」というのはとても良い方法だと思います。2部でなくとも1部をコピーしておいても良いと思います。学生の皆さんの志望理由書を見ていると、海外で長く生活していて書き言葉から遠ざかってしまうせいか、時おりビックリする様な日本語が出てきたり、意味が通じない文脈になってしまったりするのです。その点はやはり保護者の皆様ご自身、または駿台国際教育センターなどを通してフォローしていただきたいと思います。
瀬戸 万が一、学校からの書類が遅れてしまった場合も、決して諦めないでいただきたいと思います。不足書類が1点くらいなら、他の書類をまず出すことであとは待ってくれる大学も存在するのです。一般入試で国立大学などですと、まず提出書類に不備があればはじかれてしまいます。ところが帰国子女入試、特に私立の場合はその限りではありません。一般入試のように杓子定規ではないのです。
ですから何か1点書類がない、というときは、まず期日までに揃っている書類を提出することで、「何々が不備です」と大学側が言ってきて、提出期日を延ばしてくれることが期待できます。「何々が不足していますが、必ず1週間後に別送します」など添えておいても良いでしょう。帰国子女入試に関しては、大方の大学でゆとりのある判断をしてくれます。
Q. 受験を振り返って「こういう点を注意すると良い」というアドバイスはありますか?
A.
石川さん: 親子でよく話し合いを持って、早めに受験校を決めることが大切だと思いました。
上杉さん: 先ほどお伝えした通り、関西に住んでいて関東の大学への情報が全くなかったため、ICCの瀬戸先生に相談に伺って色々ご指導をいただきました。それで志望校を3校に絞り、なれない土地で直接入試要項を取りに行ったりするのも大変でした。出願書類もICCが用意してくれたのですが、書類準備を終えてICCにチェックしてもらうと不備が見つかり、実際に提出書類が揃ったのは出願期限4日前でした。
間違いなく書類は揃う、とは思っていたのですが、やはり海外から書類が届くまでの間はヤキモキしていました。また女の子ですので、「写真はスーツで撮った方が印象も良いのでは?」と慌てて用意して写真を撮りに行ったり、やはり色んな点で気を使って準備をしていました。
円谷さん: 親と子の二人三脚で手続きを進める、というのは基本ですが、私はそれに加えて「現地カウンセラーさんのサポート」ということを提案したいと思います。というのも、まだまだ本人は子供ですから、学校に書類をお願いするにも「この日は僕の都合が悪くて」と本人なりの理由をつけたり、用意されているはずの書類がまだ依頼されていなかったり、なかなか手続きが進まないものなのです。それが現地カウンセラーさんを通すことできちんと進んだりするのです。
うちの場合は入試要項を現地カウンセラーさんにFAXで送っておきました。本人に伝えるべき大事な用件はメールで現地カウンセラーさんにも送りました。「本人からも申し伝えがあると思いますが、念のため日本からもご連絡いたします」と添えて。そうすると現地カウンセラーさんが学校に立ち寄った際、「いついつ円谷俊明からこうした書類が学校に提出されますから、よろしくお願いしますね」といった感じで何気なく声をかけておいて下さるのです。すると担任の先生も心構えができますから、書類も比較的スムーズに用意できるということなんです。
また息子は立教大学の受験日とVCE(注:オーストラリア・ビクトリア州の大学入試資格試験の意)の試験日が重なってしまったのですが、そのときも現地カウンセラーさんに知らせたところ、即座に学校へコンタクトを取って下さり、日本でもVCEの試験が受けられる制度があることを調べていただき、こちらはとても助かりました。現地カウンセラーの方にもサポートしていただくことで、随分手続きの流れがスムーズになると思います。そのためにも大切な情報は正確に現地カウンセラーさんに伝えること、大人同士の連絡を密にすることが大切だと思います。
須山: 現地カウンセラーとの連絡以外にも、日本のICC担当者にも連絡をいただくことで、何箇所にもチェック機能が働いて、漏れが防げるのではないかと思います。ぜひ上手く活用して下さい。
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